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残ったもの

ミィトモとお弁当を持って出掛けるとき、
先日何の気なしに棚から出して使った容器が、父の使っていたお弁当箱でした。

毎日仕事にお弁当を持って出掛けていた父は、この新しい密封容器を使い始めて少しした頃に発病しその後仕事が続けられなくなったため、お弁当箱はまだきれいなまま、しばらく棚の中にしまってありました。

そして、去年ぐらいから、私はお弁当を持って行くときには時々これを使うように。
全員分のおかず(おにぎりの友?)を詰めたり、ミィトモふたり分の海苔巻だったり、凍らせたフルーツだったり。



容器の裏に『フタ トル』と小さな字で書いてあるのを見つけたのは、私が使い始めて数回目の時。
懐かしい、父の字でした。

仕事から帰って、父はお弁当箱を鞄から出して台所の流しに置くんだけど、いつもそのまんま「ぽい」と置いてあるから。母が「(食べてから時間が経っているから)流しに入れる時、蓋を開けてお水をかけておいて」と言っていたんだろうな。
不規則勤務の父が帰宅した時にちょうど母が出掛けていたりしてすぐに洗えないと、汚れやニオイがこびりついて衛生上良くないからと・・・。
私が結婚した後のふたり暮しで、たぶんそんなやりとりがあったと思われます。

でも、年々忘れっぽくなった父は、お弁当箱を新しくした時に目立たない場所に小さく「蓋を取るのを忘れないよう」自分へ向けて注意書きをしたんだ。


私は父の書く字が好きでした。達筆、というのとは違うかもしれないけど、きゅっと力の入った、字を沢山書いてきた人の字って感じで。
父はメモ魔で、何でも書き留める人だった。そして私も(笑)

些細なきっかけで父を思い出しては、やっぱり泣けてきます。
3年経った今でもぜんぜん立ち直れていない自分を感じながら。


また何度でも泣くと思うけど、忘れることも消えることもない、ありがとうとごめんねの気持ちは、これからも大事に抱えていくよ。

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Comments

★くぅちゃんまま★

愛された記憶って、ずっと忘れない、忘れたくないものですね。
亡くす前は『日常』だったけど、もう残された物を見て思い出す、大事な『思い出』でしかないのを寂しく感じます。

仕方のないことなんだけど…


懐かしい姿を映像で改めて観られるのはいいですね!
私も家にある古い8ミリ、探してみます。

Posted by: panda | March 14, 2010 at 11:13

何気ない日常に、はっとするものを見つけることがありますよね。

私にはもう、「とうさん、かあさん」と呼べる人はいなくなりました。

先日、谷中の実家を片づけているときに昔父が記録した8ミリビデオを沢山みつけました。

懐かしい父の字で「ある日の散歩」「運動会」「七五三」・・・・・

妹と相談して「DVD」にしてみました。 

もう、何十年もまえのフィルム。きれいな画像ではないけれど、そこには幼い頃の私たち姉妹と若い頃の両親が映し出されていました。

父が亡くなって21年。母が亡くなって6年。

愛されていたことを思い出し、無性に逢いたくなりました。

寂しくなったら、画面に映る「父母」に会いに行きたいと思っています。

Posted by: くぅでーす | March 07, 2010 at 00:12

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